AndroidからiPhoneにデータ移行する方法は簡単? 異なるOSのスマホに機種変更するときに確認すべき注意点には、どのようなことがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。
更新日:2023.7.21
データ移行について解説する前に、まずはiPhoneとAndroidの違いについて解説しましょう。2つの違いを知っていれば、データ移行についても理解しやすくなるはずです。
iPhoneとAndroidの最大の違いは、OSが異なることです。
iPhoneに搭載されているOSは「iOS」です。Appleが独自に開発したOSで、Apple製のハードウェアだけに搭載されます。iOSが搭載されたスマホを「iPhone」、iOSから派生して開発されたiPadOSが搭載されたタブレットを「iPad」と呼んでいます。
一方のAndroidは、本来はGoogleが開発したOSの名称を指します。さまざまなメーカーがスマホやタブレットのOSとして採用しており、それらは「Androidスマホ」「Androidタブレット」と大きく分類することができますが、実際には単に「Android」と呼ばれることも少なくありません。
各メーカーはAndroid搭載スマホ、タブレットに独自の製品名をつけ、ユーザーインターフェイスなどにも独自のカスタマイズを施して他メーカーとの差別化を図っています。OSとしての基本機能はもちろん同じなのですが、メーカーによって使い勝手が少しずつ異なるのがAndroidの大きな特徴です。
このようにiPhoneとAndroidは異なるOSです。そのため、データには移行できるものとできないものが存在します。
iPhoneとAndroidの両方で利用できるアプリは少なくありません。そのため、Androidで使っていたアプリの多くは、iPhoneでも引き続き使えます。
しかし、移行前のAndroidで使っていたアプリが保存したデータを、そのままiPhoneへ移行することは難しいです。ただ、多くののアプリでは、OSが変更になる機種変更の場合に備えてデータを移行する機能が備えられています。
たとえば、Androidで使っていたアプリに登録したユーザーIDを、iPhoneにインストールした同じアプリに入力することで、データをそのまま移し替えることができるという具合です。その仕組みはアプリごとに異なるので、移行前に各アプリの公式サイトやヘルプから確認しておきましょう。
AndroidからiPhoneへ移行する場合は、専用アプリ「iOS に移行」が利用できます。
アプリを使えば重要なデータはほとんどそのまま移行できるのですが、一部移行できないデータもあり、それらは「Google ドライブ」を活用してバックアップして移行することができます。
なお「iOS に移行」を使ったあとでも、初期化しない限りはAndroidにデータは残っています。iPhoneを使っていて移行できていないデータが必要というときは、Google ドライブを利用するといいでしょう。
「iOS に移行」は、Appleが開発したAndroid用アプリです。利用することで、
・Googleアカウント
・ブラウザのブックマーク
・SMSメッセージ
・連絡先
・カメラrollの写真や動画
・カレンダー
といったデータをiPhoneに移行できます。
移行できない文書データなどは、Google ドライブを使って移行します。
「iOS に移行」を使ったデータの移行手順を解説します。基本的にアプリの画面に従って行けば操作は完了します。
1.「iOS に移行」をGoogle Playストアでインストールします。
2.新しい端末となるiPhoneを起動し、初期設定を進めます。
3.iPhoneの「Appとデータ」の画面で、「Androidからデータを移行」を選択します。
4.「iOS に移行」アプリを開き「続ける」をタップします。利用規約などを確認し「同意する」をタップします。
5.iPhoneに「Androidから移行」画面が表示されたら「続ける」をタップします。しばらくすると画面にコードが表示されます。
6.「iOS に移行」でiPhoneに表示されたコードを入力します。
7.「続ける」をタップしてAndroidをiPhoneの無線ネットワークに接続します。
8.AndroidとiPhoneの接続が完了したら、移行するデータを選択して「続ける」をタップします。
9.データの移行が進み、しばらく待って終了したら「完了」をタップします。
10.iPhoneの初期設定を再開します。
これで移行が完了しました。
「Google ドライブ」を使ったデータの移行手順を解説します。
1.「Google ドライブ」をGoogle Playストアでインストールします。
2.「Google ドライブ」を開き、移行するデータをアップロードします。必要ならフォルダーを作成してください。
3.iPhoneに「Google ドライブ」をインストールし、ドライブのデータをダウンロードします。
AndroidからiPhoneのように、異なるOSへデータを移行する際に意識しておきたい注意点がいくつかあります。
スマホで利用することも多くなっている電子マネーですが、AndroidからiPhoneへ移行したとき、Android独自の電子マネー「おサイフケータイ」機能を使っている電子マネーについては、残高の引き継ぎができません。
おサイフケータイ機能を使った代表的な電子マネーとして「楽天Edy」「モバイルPASMO」「nanaco」などがありますが、これらは残高を使い切っておくか、各サービスで返金処理を行っておきましょう。
またゲームアプリの多くは、プレイアカウントにプレイ状況のデータがひもづけられて保存されています。これは異なるスマホで1つのアカウントを使い回すことを禁止するためです。
そのため、新しいスマホでゲームを始める前に、移行前のスマホのアプリ内でプレイアカウントの移行処理をあらかじめ行っておかないと、せっかくのプレイデータが消えてしまう可能性があります。
異なるOSのスマホに移行するとき、トラブルが多いのはLINEなどのコミュニケーションアプリの引き継ぎです。
引き継ぎが上手く行かないことで、連絡先一覧が消えてしまうようなリスクがあります。移行前に必ず各アプリで引き継ぎに必要な操作を確認しておきましょう。
コミュニケーションアプリの中でも、移行のときに多くの人が気にするのが「LINE」でしょう。
LINEの場合、アカウントを移行することで同じIDで利用し続けることができます。「友だちリスト」「プロフィール」「スタンプ」「タイムラインの内容」「LINE Pay」「LINEポイント」といったものは、ほぼそのまま引き継げます。
しかし「トーク履歴」と「コイン残高」は引き継げません。コインについては使い切る必要があります。トーク履歴については、LINEの公式ページにバックアップ方法が掲載されているので、それを参考にしてバックアップして移行してください。
AndroidからiPhoneへの機種変更を検討しているのであれば、同時に料金プランの見直しを検討するのはいかがでしょうか?
現在、格安スマホに注目が集まっています。なんといっても、毎月の利用料を安価にできるところが大きな魅力です。
多数の携帯電話会社がサービスを提供していますが、その中でもおすすめしたいのが「LINEMO」です。
LINEMOをおすすめするポイントを挙げていきましょう。
LINEMOには2つの料金プランがあります。メインとなる料金プラン「スマホプラン」は月額基本料が2,728円、最大データ容量は20GB。もう1つのプラン「ミニプラン」は月額基本料が990円で最大データ容量は3GBです。
自分が毎月どれだけのデータ通信を行うかを把握して、最適なプランを選ぶことが可能です。
LINEMOの大きなメリットに「LINEギガフリー」という仕組みがあります。
これは、LINEアプリからのトーク、音声通話、ビデオ通話といった通信におけるデータ消費がゼロになるというもの。LINEアプリで音声通話すれば、毎月のデータ量にカウントされずに無料で通話できます。
LINEMOは、ソフトバンクが提供するオンライン専用のブランドです。大手携帯電話会社から通信回線を借りているMVNOとは異なり、メインブランドと同じ通信回線を利用しているのが、大手携帯電話会社が提供するサブブランドの大きな特徴です。LINEMOの場合は、ソフトバンクと同じ通信回線を利用しています。
そのため、ソフトバンクが展開している5Gの通信エリアであれば、LINEMOでも5Gスマホが利用でき、5G最大の特徴である「高速通信」の恩恵を得られるのです。
LINEMOを選択肢として、AndroidからiPhoneに乗り換える場合に注意しておきたい点を挙げましょう。
LINEMOで契約する際は、自分でスマホの端末を用意する必要があります。AndroidからiPhoneに乗り換える場合は、自分でiPhoneを用意しましょう。
LINEMOを利用する場合、端末が対応しているかと合わせてもう1つ重要なことがあります。、それは、利用する端末が「SIMフリーのスマホ」であること。LINEMOでAndroidからiPhoneへ乗り換えるなら、SIMフリーのiPhoneが必要になります。
Androidから乗り換える予定のiPhoneにSIMロックがかかっているのであれば、SIMロックを解除する必要があります。解除の方法は大別すると2つあります。
1.店舗でSIMロックを解除してもらう
2.自分でSIMロックを解除する
SIMロックの解除については、そのiPhoneをどのキャリアで購入したかによって異なります。詳しくはLINEMOの「SIMロック解除方法」を参照してください。
AndroidからiPhoneへデータを移行するのは、アプリを使えば意外に簡単に完了するものです。移行が面倒かな、と思っていた人でもぜひトライしていただきたいものです。そしてそのタイミングで、プランや契約する携帯電話会社を見直せば毎月の利用料もお得になることでしょう。Androidスマホの買い換えを考えているなら、iPhoneへの移行と携帯電話会社の乗り換えも検討してみてはいかがでしょうか?
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