5Gの利用が開始され、4Gよりもさらに高速の通信ができるようになりましたが、格安スマホでも5Gを使用できるのでしょうか? 格安スマホにおける5Gの使用条件や、5Gを使用するメリット・デメリットについて解説します。
更新日:2023.7.21
ドコモ、au、ソフトバンクといった大手携帯電話会社は、すでに「5G」に対応したプランを提供しています。
格安スマホを提供するMVNO(格安SIM提供会社)の一部でも、5Gプランを提供しています。つまり、格安スマホでも5Gを利用できる場合があるのです。
そして大手携帯電話会社がサブブランドとして提供している格安スマホ(ドコモ=ahamo、au=povo、ソフトバンク=LINEMOとY!mobile)もまた5Gプランを提供しています。
5Gプランを紹介する前に、「5G」についておさらいしておきましょう。
5G(第5世代移動通信システム)は、携帯電話等で使われる無線通信システムです。「高速・大容量」「低遅延」「多数端末との接続」という特徴を持っており、4K/8K高精細映像やAR/VRといった大容量の映像データを高速で伝送したり、自動運転サポートや遠隔医療などを高度な技術を通信の面でサポートしたりと、さまざまなサービスや産業の革新する支える通信技術として期待されています。
日本国内では2020年3月から大手携帯電話会社によって5Gサービスが提供開始し、徐々に通信エリアも拡大しています。現状では4Gエリアがまだまだ主流ですが、今後、移行が進んで5Gが主流になっていくことでしょう。もちろん、5Gが主流になっても4Gによる通信サービスの提供が終了するまで、4Gに対応したスマホは使えます。いまのところ4Gについて終了を発表している大手携帯電話会社はありません。
格安スマホでも5Gでの通信が利用できますが、それにはいくつかの条件があります。
5Gを使用するには、当然のことながら5Gを提供しているブランドの格安スマホを選択して契約しなければなりません。
格安スマホによっては、5Gが使えるプランと4Gまでしか使えないプランとを分けて提供していることもあります。また、オプション契約を結ぶことで5Gが利用できるようになる格安スマホもあります。
5Gへの移行期ですから、どの格安スマホも5Gへの対応/非対応は明記されていることがほとんどです。よく確認してから契約しましょう。
5Gを使うには、5G対応のスマホが必要です。
5Gを使えるプランを契約したとしても、5G非対応スマホであれば、SIMカードを挿入しても4Gしか利用できないので注意が必要です。
上記の条件を満たしていても、5G通信エリアでなければ5G通信は使えません。
もちろん5Gのエリア外でも、通信できないということはありません。その場合は、自動的に4Gで通信されますので今まで通り利用できます。
5Gにも、メリットとデメリットが存在します。
5Gは4Gと比べて高速通信が可能です。4Gの通信速度は下りで最大1Gbps(理論値)とされていますが、5Gでは下り最大速度10Gbps(同)とされています。もちろん実測値は電波状況などによって変化するでしょうが、それでも現在の4Gよりも数倍の高速なデータ通信を利用できるとされています。
大容量通信も実現しているため、いままでよりもデータ量の多い大容量のコンテンツを楽しむこともできます。たとえば、4K/8Kといった超高精細な動画や、VR/ARの要素が含まれているインタラクティブなコンテンツも一般的になっていくと言われています。
通信速度が高速になるとともに、データのやりとりする際の遅延が少なくなります。
4Gでは約10ミリ秒の遅延が発生することがありましたが、5Gではその1/10、1ミリ秒程度の遅延しか発生しないとされています。
これを利用することで、自動運転サポートや遠隔医療が可能になるなど、いままで実現できなかった高度な技術が確立するかもしれません。
スマホとの間でデータを送受信する「通信基地局」は、同時に接続できる通信端末の台数に上限があります。そのため、ユーザーが多すぎる地域ではスマホの通信速度が低下したりつながりにくくなったりすることがあります。
新たに設置される5G基地局は、同時に接続できる端末の台数が4Gの100倍以上になるとされています。そのため通信の品質がよくなり、高速大容量のデータ通信でも安定して行うことが可能となるのです。
なおこのメリットの中でも5G対応のスマホでは、現時点で超高速・大容量というメリットを享受できます。低遅延や同時接続数が増えるといったメリットは、特にIoT(Internet of Things)の分野で活用されると言われています。
IoTとは、どんなモノもインターネットにつながるという仕組みで、さまざまな家電や自動車などをネットにつなげることでより便利に使うことができるようになります。すでにWi-Fiにつながる家電も登場しておりますが、5Gを使って通信することで、より自由で便利な製品の開発が期待されています。
5Gを使った通信は、4Gのときよりもより多くのバッテリーを消費することがわかっています。高速のデータ通信にともなって、スマホの高速処理が必要になるためです。
また、移動していると、スマホはよりよい電波を常に探して基地局に接続します。この基地局の探査と接続にバッテリーを消費すると言われていますが、5Gと4Gのエリアが混在している現在、対応するスマホはなるべく5Gの電波を探して接続しようとします。そのためにバッテリーの消費が大きくなってしまうのです。
5Gを利用する場合、オプション契約が必要な格安スマホもあります。オプション料金を追加するため、5Gの利用で月額料金が高くなる可能性があります。
また5Gでは、一度に通信できるデータ量も大きくなります。たとえば高クオリティの映像を快適に視聴しているうちに、いつの間にか大量のデータを消費しまうこともありえます。その結果、追加でデータ量を購入したりして通信料金が高くなってしまうこともあります。
スマホのアンテナ表示が「5G」になっている、つまり5Gエリアで通信しているはずなのに通信速度が4Gと大きく変わらないことがあります。
これは、5Gのエリアを広げるにあたって、4Gの基地局と周波数帯をそのまま転用して5G通信に利用しているエリアがあるためです。5G通信であるものの、その速度上限が4Gと同等なために発生する現象です。
5G対応スマホについての質問に回答していきましょう。
ただし5Gサービスを利用したい場合は、5G対応のプランにする必要があります。
5G対応スマホは、従来の4Gにも対応しています。そのため、5Gスマホを入手したときでも、必ずしもプラン変更を行わなければならないわけではありません。対応機種であるなら従来の4Gスマホで利用していた格安SIMをそのまま差し替えて利用できることがほとんどです。
MVNOによっては、5G対応プランと4G対応プランでSIMカードを分けていることもあります。5G対応プランに変更することで、新たなSIMカードが送られてくることもありますし、そのまま利用し続けて5G通信が可能になることもあります。
また5Gの利用にオプション料金が発生するMVNOやプランもありますので、こちらも要確認です。
5Gスマホをお得に利用したいなら、「LINEMO」がおすすめです。
LINEMOでは、2つのプラン「スマホプラン」(月額基本料2,728円、最大データ容量20GB)と「ミニプラン」(月額基本料が990円、最大データ容量3GB)が提供されていますが、いずれのプランも5Gに対応しています。つまり追加料金不要で5G通信が利用可能です。なお、LINEMOの動作確認端末の中で5Gに対応した端末が該当するので、詳細は以下のリンク先から確認してください。
LINEMOは、ソフトバンクのオンライン専用ブランドとして提供されている格安スマホです。サブブランドの格安スマホは、大手携帯電話会社から通信回線を借りているMVNOとは異なり、メインブランドと同じ通信回線を利用しているのが大きな特徴です。ソフトバンクが運営している通信事業者のため、ソフトバンク回線を利用できます。インターネットを快適に楽しみたい方におすすめです。
また、5Gでの通信に対応しており、追加料金なしで5Gを利用できます(※2)現時点では、ソフトバンクの5G通信エリアは限定されていますので、5Gスマホでも4G通信になるエリアがあることは理解しておきましょう。なおソフトバンクの5G通信エリアは、2022年春までに人口カバー率を90%にすることを目標に順次拡大していくとされています。
日本全体のスマホが4Gから5Gへ完全に切り替わるのはまだもう少し先かもしれませんが、格安スマホで5G通信を先行体験したいという人であれば、ぜひLINEMOへの乗り換えを検討してみてください。
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