データSIMは音声通話SIMと違い基本料が抑えられており、ご自身の使い方に合ったプランを選択しやすい点が特徴です。
データSIMはデータ通信に特化しているので、普段音声通話を使用しない分、基本料を抑えたい方にも人気ですが、いくつかのデメリットもあります。
本記事では、データSIMにするか検討している方に向けて、データSIMと音声通話SIMの違いや、メリットやデメリットを紹介します。
更新日:2023.11.22
SIM(Subscriber Identity Module)カードは、通信事業者と契約した加入者を特定するための情報を記録するものです。
SIMカードをSIMフリーのスマホやタブレットに挿入すると、契約した通信事業者の回線を利用してデータ通信や音声通話ができます。
SIMカードは機能で分けるとデータSIMと音声通話SIMの2種類があり、データSIMはインターネットが利用できる通信専用のSIMです。
データSIMは、データ通信専用のSIMのことで、電話回線を使用した音声通話はできません。しかし、LINEなどのアプリを使用すれば、データSIMの端末から音声通話やビデオ通話が可能です。
データSIMと音声通話SIMの違いを詳しくみてみましょう。
インターネット | アプリ | SMS | 音声通話 | |
---|---|---|---|---|
データSIM | 可能 | 可能 (SMSが必要なアプリは不可) |
不可 | 不可 (IP電話を用いた音声通話は可能) |
音声通話SIM | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
データSIMはデータ通信のみが可能なSIMカード、音声通話SIMはデータ通信と音声通話の両方が可能なSIMカードで、2つの大きな違いは、電話番号の有無です。
音声通話SIMは、データ通信と音声通話の両方ができますが、データSIMに比べると月額料金が高い傾向にあります。
データSIMを利用するメリットは、以下の通りです。
データSIMの大きなメリットは、音声通話SIMに比べて基本料を抑えられる点です。
通信事業者により異なりますが、データSIMは音声通話SIMに比べて基本料が低い傾向にあります。
ソフトバンクの料金プランを例にみてみましょう。メリハリ無制限が音声通話SIMで、データ専用がデータSIMのプランとなります。
月額基本料(税込) | |
---|---|
メリハリ無制限(音声通話SIM) | 7,238円 |
データ通信専用50GB(データSIM) | 5,280円 |
データ通信専用3GBプラン(データSIM) | 1カ月目~:990円 62カ月目~:1,408円 |
データSIMは音声通話に関する機能に対応していないため、基本料を抑えられます。
このように、データSIMはスマホにかかるコストを抑えたい方におすすめです。
サブ回線や2台目のスマホとして使いやすい点も、データSIMのメリットです。
スマホの基本料が抑えられるため、メインのスマホとは別に使うサブ回線や2台持ちとしてデータSIMを利用する方もいます。
例えば、スマホで電話をしながら、タブレットなどで資料のダウンロードや動画の閲覧をしたい、あるいはスマホを仕事用とプライベート用で分けたい場合に、データSIMは役立ちます。
また、個人のライフスタイルに合わせて使いやすい点もデータSIMの魅力です。
多くの場合、データSIMは最低利用期間や月々の通信データ容量が決まっています。そのため、インターネットを最低限しか使わない、あるいは使う機会が多いなど、ご自身のライフスタイルに合った料金プランを選択できます。
一方、データSIMを利用するデメリットは以下の通りです。
原則として、データSIMではモバイル回線を用いた音声通話はできません。
音声通話だけの場合は、LINEのようなIP電話アプリを使用すれば可能ですが、ソフトバンクやauなどの大手キャリアのモバイル回線を使用した通話に比べると通話品質が低い傾向にあります。
また、データSIMを使用している端末からは、110番や119番などの警察や消防への緊急通報ができません。事故やトラブルに遭遇した時は、最寄りの警察署や交番、消防署の電話番号に連絡することになるので注意しましょう。
また、データSIMは電話番号を用いたSMS(ショートメッセージサービス)機能に対応していません。
SMS機能は電話番号を知っている相手にメッセージを送る機能で、LINEアプリやFacebookなどの一部のアプリでは登録する際にSMSを用いた認証が必要です。
つまり、データSIMではLINEやFacebookへの登録ができません。
ただし、データSIMはデータ通信のみができるタイプのほかに、SMSが利用できるタイプのデータSIMカードがあります。
LINEやFacebookなどのアプリを利用したい方は、SMSが使えるタイプのデータSIMがおすすめです。
データSIMでは、SMSが利用できてもモバイル回線での音声通話はできません。上記などのコミュニケーションアプリも利用したい方は、SMS付きデータSIMを選択しましょう。
データSIMを利用していると、セルスタンバイが発生してバッテリーが減りやすくなる場合もあります。
「セルスタンバイ」とは、スマホに搭載されている内部プログラムのことで、通話回線に接続していない状態を意味します。
スマホのモバイル回線が未接続になると、内部プログラムが作動して端末は基地局の検索を行います。
しかし、データSIMはもともとモバイル回線を利用できません。基地局の検索に電力を消費し、内部プログラムが解除されないままバッテリーが消費されるケースもあります。
このような理由で、音声通話SIMに比べてデータSIMは電力の減りが速いといわれています。
セルスタンバイは最新の端末だと起こりづらい傾向にありますが、機種によっては発生する可能性があるため、データSIMの利用を検討している方はあらかじめ検討しましょう。
原則としてデータSIMではモバイル回線を使用できませんが、データSIMの端末で音声通話をしたい方は、LINEアプリなどのIP電話アプリを活用しましょう。
IP電話アプリは、インターネット通信回線を用いて音声通話ができるアプリです。
LINEアプリの場合は、LINEで友だち登録している相手であれば、無料で音声通話やビデオ通話ができます。ただし、音声通話やビデオ通話は通話時間に比例して通信データ容量を消費します。
契約している通信事業者により異なりますが、月間通信データ容量を使いきると通信速度が低下して、WEBサイトの閲覧などにも支障が出てしまいます。
IP電話アプリを利用する際はWi-Fiにつなげる、通信データ容量を消費しないサービスを活用するなどの対策をしましょう。
また、LINEの登録にはSMS機能が必要になります。LINEを使いたい場合は、SMS付きデータSIMがおすすめです。
以下では、データSIMのメリットやデメリットを考慮して、データSIM利用に向いている人を紹介します。
まず、データSIMの利用に向いている人はスマホの基本料を抑えたい人です。
データSIMはデータ通信のみ利用可能なため、大手キャリアの料金プランや音声通話SIMに比べて基本料が抑えられている傾向があります。
そのため、スマホの通信費を節約したい方におすすめです。
データSIMは使用デバイスの契約数に上限がないので、スマホやタブレットを2台以上同時に使用できます。
また、スマホやタブレットが複数あれば仕事やプライベートなど、さまざまなシーンで役立ちます。
そのため、複数のスマホやタブレットを使い分けたい方にもデータSIMの利用はおすすめです。
音声通話SIMや大手キャリアに比べて、IP電話はインターネット回線によって通話品質が影響を受けやすい傾向にあります。しかし、データSIMでもIP電話アプリを活用すれば音声通話ができます。
そのため、仕事などで一般の音声通話を利用しない方にはデータSIMがおすすめです。
またIPアプリのなかでも、LINEなど無料で利用できるアプリもあるので、ぜひ検討してみてください。
LINEMOはソフトバンクが運営する事業者(MNO)です。
おすすめポイントを紹介します。
SIMフリー端末を持っている方には、LINEMOがおすすめです。次の表は、LINEMOの料金プランやサービスの内容をまとめたものです(※1)。
スマホプラン | ミニプラン | |
---|---|---|
データ量 | 20GB | 3GB |
月額基本料(税込) | 2,728円 | 990円 |
LINEギガフリー | 対応 | 対応 |
データ量超過後の通信速度 | 最大1Mbps | 最大300kbps |
契約後のプラン変更 | ミニプランに変更可能 | スマホプランに変更可能 |
LINEMOには、スマホプランとミニプランの2種類の料金プランがあります。
2つの料金プランの大きな違いは、月額基本料と月間通信データ容量です。
スマホプランは月額基本料が2,728円(税込)で、月間通信データ容量が20GBのプランです。1カ月で利用できる通信データ容量が多いので、映画やドラマの視聴やオンラインゲームなどをスマホで楽しみたい方におすすめです。
ミニプランは月額基本料が990円(税込)で、月間通信データ容量が3GBのプランです。通信データ容量はスマホプランと比べて少ないですが、その分月額基本料が抑えられています。そのため、スマホの通信費を抑えたいという方におすすめの料金プランです。
どちらにするかお悩みの方も、スマホプランとミニプランは途中で変更できます。
例えば、来月は仕事や学校で忙しいからスマホをあまり使えない、あるいはお子さんが高校に進学するので通信データ容量が多いプランに切り替えたいなどの変化に対応できます。
なお、LINEMOのSIMカードはSMS機能に対応しているため、LINEやFacebookなどのアプリを利用したい方にもおすすめです。
LINEMOの2つのプランでは、LINEのトークや音声通話、ビデオ通話がギガ(データ容量)消費がゼロになる「LINEギガフリー」(※2)に対応しています。
「LINEギガフリー」では、音声通話やビデオ通話をどれだけ利用しても、通信データ容量は消費されません。
音声通話やビデオ通話を利用してもギガを消費しなくなるので、家族や友だちとコミュニケーションを取りたいと考えている方にもおすすめです。
LINEMOはソフトバンクが運営している通信事業者のため、ソフトバンクと同一回線を利用できます。ソフトバンクと同程度の通信速度や対応エリアでインターネットを快適に楽しみたい方におすすめです。
また、5Gでの通信に対応しており、追加料金なしで5Gを利用できます(※3)。
現在主流の4Gの通信に比べると、5Gでは高速・大容量の通信が可能です(※4)。
また、次のようなソフトバンクと同じサービスを利用できます。
内容 | |
---|---|
持込端末保証 with AppleCare Services | 対象のiPhoneが故障、破損時にはApple純正部品を使用したApple認定の修理、または交換サービスを利用できる |
あんしんフィルター | 子どもが不適切なサイトや有害なアプリケーションを利用しないように守る機能 |
大手キャリアと同じサービスを受けられるので、安心して利用できます。
データSIMはデータ通信のみ利用可能なSIMカードです。SIMフリーのスマホやタブレットに挿入して、インターネットを利用できます。
音声通話SIMに比べると基本料が抑えられていますが、モバイル回線を利用した音声通話は使用できません。
またSMS機能が付いていないので、LINEやFacebookなどのサービスを利用したい方は、SMS機能付きデータSIMを扱っている通信事業者を選びましょう。
LINEMOは料金プランがシンプルで分かりやすく、ライフスタイルに合わせて2つのプランを切り替えられます。データSIMを利用したいと考えている方は、ぜひご検討ください。
※当ページの内容は公開日時点の情報です。
※表示価格は特に断りがない限り税込です。