スマートフォンは連絡手段としてはもちろん、娯楽やビジネスなどあらゆるシーンで活躍してくれる非常に便利なアイテムです。
しかし、外出時などにデータ通信を使いすぎてしまうと、一定の基準で通信速度制限がかかってしまうことがあります。
通信速度制限がかかると、スマートフォンを快適に使うことが難しくなり、ストレスが溜まってしまいます。
できる限り、通信速度制限がかかる状況は避けたいですよね。
そこで今回は、通信速度制限に関する基礎知識をご紹介します。
制限が解除されるタイミングやデータ量を消費しないための対策を把握し、快適なスマホライフを実現しましょう。
更新日:2021.12.6
「通信速度制限」とは、携帯電話会社と契約したプランによって定められたデータ容量を超えてデータ通信を行った場合に行われる処置です。
「特定のユーザーが回線を使いすぎることによって、全体の回線速度が遅くなる」という状況を避ける目的で、一定の上限を超えたユーザーの通信速度が「低速」に制限されます。
通信速度が制限されると、動画やウェブサイトの読み込みが大幅に遅くなるため、ほとんどのケースで快適にスマートフォンを使うことが難しくなります。
大手携帯電話会社では、制限時の通信速度は送受信最大128kbpsほどに設定されています。
また、通信速度制限がない使い放題プランなどを用意しているところもあります。
一方で、格安SIMの通信速度制限時の通信速度は、携帯電話会社や回線によって128kbps~1Mbpsと開きがあります。
気になる場合は契約の際に確認しておきましょう。
通信速度制限には「月次タイプ」と「日次タイプ」の2種類があり、これによって通信速度制限がかかったり解除されたりするタイミングが異なります。
月次タイプでは、契約したプランで定められている高速通信可能なデータ容量が1カ月ごとに更新されます。
大手携帯電話会社では、この月次タイプを採用しているケースがほとんどです。
一方の日次タイプでは、1日ごとに高速通信可能なデータ容量が定められています。
日によってデータ通信量がほとんど変わらないのであれば、こちらのタイプを選ぶのがオススメです。
ただし、大手携帯電話会社では日次タイプのプランはほとんど採用されていません。
データ容量の上限を超えると通信速度制限がかかってしまいますが、制限はあるタイミングで解除され、以降は再び高速通信ができるようになります。
続いては、「制限が解除されるタイミングはいつなのか」について見ていきましょう。
大手携帯電話会社では基本的に「月次タイプ」のプランが提供されており、通信速度制限がかけられた場合は「締め日(請求月末)の翌日」に制限が解除されます。
一般的には請求締め日は月末に設定されており、その場合は「翌月の1日」が制限解除のタイミングとなります。
ただし、SoftBankでは請求締め日が10日、20日、月の末日の3通りに分けられているため、契約上の締め日がどこなのかは確認が必要です。
なお、大手携帯電話会社はここ数年で、データ容量の上限を定めない「使い放題プラン」をメインに提供し始めています。
こちらはデータ容量の上限が定められていない代わり、時間帯や通信量が多いサービスでは、利用に不便がない程度に通信速度制限がかけられる仕様や、テザリング・データシェアサービスのデータ容量に制限がある仕様になっていることがあります。
格安SIMでは、携帯電話会社によって月次タイプと日次タイプを選択できます。
月次タイプの場合は「締め日の翌日」、日次タイプの場合は「日付が変わった時点」で解除されるのが一般的です。
格安SIMでもデータ通信無制限のプランを提供している携帯電話会社があります。
こちらも時間帯や使用方法によって制限がかけられるほか、一定期間内でデータ容量の上限が定められているケースがあるため、契約前にしっかりとチェックしておきましょう。
通信速度制限がかかってしまうと、ウェブページを見ることも難しくなるため、生活の中で不便を感じることも多くなります。
「仕事の連絡や地図などを使った下調べができなくて困る」ということも実際にあるでしょう。
そういった状況を避けたいときには、データ容量を追加で購入するという選択肢があります。
そうすれば、通信速度制限を一時的に解除することが可能です。
データ容量の価格は携帯電話会社ごとに異なるため、しっかり確認してから購入を検討しましょう。
また、携帯電話会社によっては「同一名義で契約している複数端末間」「家族や友人間」などでデータ容量を分け合えるサービスを提供しています。
こうしたサービスを利用してデータ容量を増やすことでも、通信速度制限を一時的に解除できます。
いざとなれば通信速度制限の解除はできますが、制限がかからないに越したことはありません。
以下では、通信速度制限がかからないようにするための方法について、対策をいくつかご紹介します。
データ容量の消費はあくまで、4Gや5Gなどのモバイルデータ通信によるものです。
そのため、自宅や外出先などでWi-Fiが使用できるのであれば、積極的に活用しましょう。
ただし、フリーのWi-Fiスポットを悪用したフィッシング詐欺やスマートフォン乗っ取りなどの被害もあり得るため、利用の際は注意が必要です。
YouTubeやサブスクリプション形式の動画配信サービスなどでは、モバイルデータ通信時には画質を落としてデータ通信使用量節約するように設定されています。
しかし、それでも長時間の動画視聴はデータ容量を大きく消費します。
データ容量が少なくなっている状況では、できるだけモバイルデータ通信による動画の視聴を避けるようにしましょう。
動画の視聴ほどではありませんが、ビデオ通話もデータ容量を消費しやすい機能です。
外で必要となる機会は少ないかもしれませんが、モバイルデータ通信状態でのビデオ通話は避けたほうが良いでしょう。
スマートフォンに入っているアプリの中には、使用していないときでも常に通信を行っているものがあります。
必要に応じてバックグラウンド更新をオフにしておきましょう。
バックグラウンド更新をオフにする方法は以下の通りです。
1.「設定」を開き、「一般」をタップします。
2.「Appのバックグラウンド更新」をタップします。
3.「オフ」「Wi-Fi」「Wi-Fiとモバイルデータ通信」の中から設定したいものを選択します。通信量を節約したいのであれば、「Wi-Fi」か「オフ」を選びましょう。
4.アプリごとにオン・オフを設定したい場合は、「Appのバックグラウンド更新」画面の下に表示されているアプリ一覧から設定します。
1.「設定」を開き、「ネットワークとインターネット」→「データセーバー」とタップします。
2.「データセーバーを使用」をオンにします。
3.バックグラウンド通信が必要なアプリがある場合は、「無制限のデータアクセス」をタップし、アプリごとに設定を行いましょう。
モバイルデータ通信をオフにすると4Gや5Gによる通信ができなくなるため、データ容量の消費を節約することが可能です。
モバイルデータ通信をオフにしていても、Wi-Fiへの接続を通してアプリやウェブページの閲覧はできるため、月末など徹底してデータ容量を節約したい場合はコチラを試してみましょう。
モバイルデータ通信をオフにする方法は以下の通りです。
1.「設定」を開き、「モバイル通信」をタップします。
2.「モバイルデータ通信」をオフに切り替えます。
1.「設定」を開き、「ネットワークとインターネット」をタップします。
2.「モバイルネットワーク」を選択します。
3.「モバイルデータ」をオフにします。
格安SIMの中には、特定のサービスにおいてデータ通信量が消費されない「データフリー」というサービスを提供している会社もあります。
LINEMOの各種プランについているサービス「LINEギガフリー」なら、LINEアプリのトーク、音声通話、ビデオ通話でデータ容量を消費しないだけでなく、通信速度制限がかかっていてもLINEアプリでは高速通信が可能です。
LINEギガフリーの詳細・対象機能・注意事項についてはこちらをご確認ください。
スマートフォンは生活に欠かせないアイテムなだけに、通信速度制限がかかって使いにくくなってしまう状況は避けたいところです。
日々のデータ消費量を賢く節約しつつ、快適にスマートフォンを使用していきましょう。
「工夫はしているけど、毎月通信速度制限がかかってしまう…」と悩んでいる方は、契約プランの見直しも視野に入れみましょう。
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